「私が起業した会社」が「社会を変えていく会社」になった。
2016年1月、私がまだ現役受付嬢だった時に「ディライテッド株式会社」として、今の株式会社RECEPTIONISTが生まれました。
「よく受付嬢から起業したね」
「大変だったでしょ?」
「どうやって起業まで漕ぎ着けたの?」
「一番大変だったことは何?」
これまで様々なご質問をいただきました。
その都度思い浮かんだ回答をお伝えしてきましたが、正直、起業してからの約5年半、毎日が濃厚すぎて、毎日が上書き保存で、覚えていないことの方が多いんです。それくらい、私は起業してから日々走り続けています。
最初は一人で「えいやぁ!」と立ち上げた会社ですが、今では30名以上が弊社で働いてくれており、4500社を越えるクライアント様がいらっしゃるにまで成長しました。
もちろん今に満足することは全くなく、日々どうしたら自分もプロダクトも会社も、もっと成長できるのかと向き合う日々です。
そんな日々を過ごす中で、私の自信になっていることがあります。
それは、「RECEPTIONISTは受付の新しい歴史を作っていること」です。
クラウド受付システムRECEPTIONISTが生まれる前、受付といえば「内線電話」でした。RECEPTIONISTをリリースした直後、すぐに受け入れてくれる企業もたくさんありましたが、同じくらい「内線電話でいい」「内線の方が安心」というお声も耳にしてきました。
しかし、リリースしてまもなく5年を迎えますが、この5年で受付に対する意識は大きく変わりました。
一つは、「受付=内線」から、「受付=iPad」。さらに、「iPad受付システム=RECEPTIONIST」という認識になりつつあることです。受付に内線電話以外の選択肢が加わりました。私はこの事実を「受付の新しい歴史を作った」と思っています。
そしてもう一つ。それは今の時代を生きている人の記憶から消えることがないであろう「新型コロナウイルスの感染拡大」です。新型コロナウイルスの感染拡大は、全世界の人々のプライベート/ビジネス、両方に大きな影響と変化を与えました。
我々もその影響を受けた1社です。来客数は減り、人が動かなくなった。受付システムという立場からすると、危機感を覚えざるを得ない状況です。
しかし、その中で我々のサービスは、こういう時だからこそ役立つことができると気付くことができました。
・有人受付という感染リスクが高い場所にいる受付係のサポートができる
・人に依存しない形で受付できる。リモートワークだからこそ、システム化が必要
・内線電話では自動で残すことができない、「来客履歴の保管」ができる
今まで、あまり受付を変えることに積極的ではなかった企業が大きく動きました。
我々にとっては世の中にもっとクラウド受付システムRECEPTIONISTを浸透させていかなければいけない責任も大きくなりました。
大きく変わった世の中に、もっと価値を提供できるサービスになりたい。
こんなストレスフルなご時世だからこそ、もっと働き方や人が会う形を滑らかにしたい。
そこで、私たちはもともと提供していた日程調整機能を2021年にリニューアルしました。それが今の日程調整ツール「調整アポ」とスペース予約管理システム「予約ルームズ」です。
ビジネス活動をする上で、往訪・来訪という対面以外に「オンラインでの商談・面談」が選択肢に入りました。我々はオンライン上の「受付」もスムーズにする事ができました。
「ピンチはチャンス」
常に前向きに進んできました。ここには書き切れないほどの、いろんな面でアップデートできました!
それを形にして伝えるべく、私たちはこの度「リブランディング」を致します。
「受付システムといえばRECEPTIONIST」。だからこそ、今ここで次のステージに向かうべく、リブランディングすることにしました。
最後に今回、どんな想いを込めてリブランディングしたかをお話ししたいと思います。
私たちは常日頃、こう話しています。
「RECEPTIONISTはシステム会社ではありません。私たちが提供しているのはシステムではなく、コミュニケーションサービスなんです。」
RECEPTIONISTがコミュニケーションサービス?と思われるかもしれません。
私は受付にいることで、さまざまな「出会いのシーン」を見てきました。
採用面接や新規の商談の場合、受付で初対面するのです。
その初対面時に「最高な印象」を与えるために、約束の時間よりも少し前に到着し、受付に緊張した面持ちでいらして、担当者につないで欲しい旨をお伝えいただきます。そこで受付票の手書きにより、行列ができており、受付時間がギリギリになってしまう。または内線電話での取次によって、担当者がなかなか捕まらない…。捕まったと思ったら、会議室がまだ空いていない…。
出会いのスタートである受付での体験というのは実はこの後の印象やコミュニケーションを大きく左右すると思います。
また、弊社COOの真弓はジョインする際にこんな風に言っていました。
「ビジネスというのは様々なタッチポイントを繰り返して前に進めていく。その一つ一つはコミュニケーションと考えられ、実はその多くのコミュニケーションはアナログなままなんです。」
私もその通りだなと感じました。
私たちが提供しているサービスの姿はシステムかもしれません。
しかし、私たちはコミュニケーションを変えたくて、このプロダクトを提供しているのです。
だから、私たちはこれからも「ビジネスコミュニケーションをアップデートできる」サービスを提供し続けたい。そういう存在でありたいと思っています。
私が長年勤めてきた「受付嬢」の原点は「おもてなしの精神」です。
いかにホスピタリティを持っているかが、プロ意識に繋がっていました。そのホスピタリティもここ2年で大きく変わったと思います。
新型コロナウイルスが広がる以前は「如何に人が介在するかがおもてなし」とされていましたが、今は「如何に人が介在しなくていいかがおもてなし」という考えも出てきました。
コミュニケーションサービスを提供する私たちだからこそ、これからの社会のホスピタリティを定義し、社会に貢献するサービスを提供していきます。
これからも引き続きよろしくお願いいたします。